「通夜」「告別式」から「精進落とし」まで

「通夜」「告別式」から「精進落とし」まで 葬儀・葬式の基礎知識

葬儀の専門用語、実は「曖昧」なまま使っていませんか?

人生において、お葬式に参列する機会はあっても、その場で使われる専門用語の正確な意味まで理解している方は少ないかもしれません。「通夜」「告別式」「出棺」「精進落とし」…よく耳にするけれど、いざ説明しようとすると「あれ?」となる言葉は意外と多いものです。これらの用語の意味が曖昧なままだと、いざという時に戸惑ったり、故人やご遺族への配慮が欠けてしまったりする可能性も。

なぜ葬儀の専門用語を知る必要があるのか?

葬儀の専門用語を正しく理解することは、単なる知識としてだけでなく、以下のような大切な意味があります。

  • 故人への敬意: 儀式の意味を理解することで、より深い敬意を持って故人を見送ることができます。
  • ご遺族への配慮: 適切な言葉遣いや行動で、悲しみの中にいるご遺族に寄り添うことができます。
  • 自身の不安解消: 葬儀の流れや意味が分かれば、いざという時の漠然とした不安が解消されます。
  • スムーズな対応: 葬儀社との打ち合わせや、参列者としての振る舞いも自信を持って行えます。

この記事でわかること

この記事では、葬儀の主要な専門用語をピックアップし、それぞれの意味や役割、そして葬儀の流れの中でどのように位置づけられるのかを、初心者の方にも分かりやすく徹底解説します。これを読めば、葬儀に関するあなたの疑問がスッキリ解消され、安心して故人を見送るための知識が身につくはずです。

葬儀の主要な専門用語を徹底解説!【流れに沿って理解】

ここでは、葬儀の流れに沿って、特に重要度の高い専門用語を一つずつ丁寧に解説していきます。

通夜(つや)

意味と役割

通夜は、故人が亡くなられた日の夜に、親族や故人と特に親しかった人々が集まり、故人を偲び、夜通し付き添う儀式です。現代では、夜通し付き添うことは少なくなり、数時間で終わる「半通夜」が一般的です。

役割としては、故人との別れを惜しみ、冥福を祈るとともに、遺族が悲しみを分かち合う場でもあります。

通夜での主な流れと関連用語

  • 開式: 導師(僧侶)が入場し、開式を告げます。
  • 読経(どきょう): 導師がお経を読み上げ、故人の冥福を祈ります。
  • 焼香(しょうこう): 参列者が順番に香を焚き、故人を供養します。
  • 通夜振る舞い(つやぶるまい): 通夜後、参列者に食事(軽食やお酒など)が振る舞われます。これは、故人を偲びながら、参列者同士が語り合う場でもあります。
  • 弔問(ちょうもん): 故人の自宅や葬儀会場を訪れ、遺族にお悔やみを述べること。通夜の際に行われることが多いです。
  • 香典(こうでん): 故人への供養の気持ちと、遺族の葬儀費用負担を軽減するために贈るお金。通夜や告別式で渡します。

告別式(こくべつしき)

意味と役割

告別式は、故人との最後の別れを告げる儀式であり、社会的なお別れの場としての意味合いが強いです。一般的に、通夜の翌日、火葬前に行われます。

役割としては、故人の生前を称え、社会的な関係者(友人、知人、職場関係者など)が故人との最後の別れを告げる場となります。

告別式での主な流れと関連用語

  • 開式と読経: 通夜と同様に、導師による読経が行われます。
  • 弔辞(ちょうじ): 故人と縁の深かった人が、故人への追悼の言葉を述べます。
  • 弔電(ちょうでん): 葬儀に参列できない場合に、弔意を伝えるために送る電報。告別式で読み上げられることが多いです。
  • 焼香: 参列者が焼香を行います。
  • お別れの儀: 棺の蓋を開け、故人との最後のお別れをします。花などを棺に納める「お花入れ」が行われることもあります。

出棺(しゅっかん)

意味と役割

出棺は、葬儀・告別式を終えた故人の棺を、火葬場へ向けて運び出すことです。故人との物理的な別れを意味する、非常に重要な瞬間です。

役割としては、故人がこの世を旅立ち、次の世界へ向かうための門出を見送る儀式となります。

出棺での主な流れと関連用語

  • 棺の移動: 親族や葬儀社のスタッフが棺を運び、霊柩車に乗せます。
  • 合掌・見送り: 参列者は合掌し、故人を見送ります。
  • 火葬場へ: 霊柩車は火葬場へと向かいます。通常、喪主や遺族の一部が同行します。

火葬(かそう)と収骨(しゅうこつ)/骨上げ(こつあげ)

意味と役割

火葬は、故人の遺体を火葬炉で荼毘に付すことです。収骨(骨上げ)は、火葬後に残されたお骨を骨壺に納める儀式です。

役割としては、故人の遺体を弔い、お骨を家族のもとに戻すための最終的なプロセスです。

火葬・収骨での主な流れと関連用語

  • 火葬: 火葬炉に棺が納められ、火葬が開始されます。火葬には通常1~2時間程度かかります。遺族は控室で待機します。
  • 収骨/骨上げ: 火葬後、残されたお骨を骨壺に納めます。二人一組で箸を使い、故人の足元から順に骨を拾い上げていくのが一般的です。
  • 埋葬許可証(まいそうきょかしょう): 火葬後、火葬場から発行される書類で、お骨を埋葬する際に必要となります。
  • 後飾り祭壇(あとがざりさいだん): 収骨後、自宅に持ち帰った遺骨を安置するための仮の祭壇。四十九日法要まで設置されます。

精進落とし(しょうじんおとし)

意味と役割

精進落としは、葬儀でお世話になった導師(僧侶)や、遠方から参列してくれた親族、世話役の方々への感謝を込めて振る舞う食事のことです。

役割としては、葬儀の締めくくりとして、故人を偲びながら、関係者への労いと感謝の気持ちを伝える場となります。

精進落としでの主な流れと関連用語

  • 食事の提供: 葬儀後、会場や料亭などで食事が提供されます。
  • 献杯(けんぱい): 故人を偲び、静かに杯を捧げます。乾杯とは異なり、拍手はしません。
  • 喪主の挨拶: 喪主が参列者への感謝の言葉を述べます。

知っておくと安心!その他の葬儀関連用語

上記以外にも、葬儀の場でよく使われる用語があります。

喪主(もしゅ)

葬儀の主催者であり、遺族の代表者。葬儀社との打ち合わせや、参列者への挨拶などを務めます。

導師(どうし)

葬儀を執り行う僧侶のこと。故人の冥福を祈り、読経や引導(いんどう)を渡します。

忌明け(きあけ)

故人が亡くなってから、一定期間の喪に服す期間が終わること。仏式では四十九日法要をもって忌明けとすることが多いです。

四十九日(しじゅうくにち)

故人が亡くなってから49日目のこと。この日に合わせて法要(四十九日法要)を行い、納骨や忌明けの区切りとします。

納骨(のうこつ)

火葬された故人の遺骨をお墓や納骨堂などに納めること。

永代供養(えいたいくよう)

お寺や霊園が、遺族に代わって永代にわたり供養や管理を行ってくれる供養方法。

まとめ:葬儀の知識は「安心」と「思いやり」の証

「通夜」「告別式」「出棺」「精進落とし」といった葬儀の専門用語は、普段の生活ではあまり馴染みがありません。しかし、その意味と役割を正しく理解することは、いざという時に慌てず、故人への敬意とご遺族への思いやりを持って対応するために非常に重要です。

この記事が、あなたの葬儀に関する疑問や不安を解消し、安心して大切な人を見送るための一助となれば幸いです。事前知識を身につけることで、心にゆとりが生まれ、故人との最後の時間をより大切にできるでしょう。