お葬式は「知らないことだらけ」で当たり前!
人生において、お葬式に参列する機会はあっても、実際に「主催する側」になる経験はそう多くありません。だからこそ、「お葬式って、一体何をするんだろう?」「どんな流れで進むの?」と、不安や疑問を感じるのは当たり前のことです。特に、突然の別れが訪れた時、何から手をつけて良いか分からず、途方に暮れてしまう方も少なくありません。
葬儀の不安は「知らない」から生まれる
葬儀に関する不安の多くは、「知らない」ということに起因します。
- どんな種類があるの?
- 費用はどのくらいかかるの?
- どんな手続きが必要なの?
- 失礼のない振る舞い方は?
こうした疑問が頭をよぎり、いざという時に冷静な判断ができなくなってしまうことがあります。しかし、事前に基本的な知識を持っていれば、心にゆとりを持って故人を見送り、大切な家族をサポートすることができるでしょう。
この記事でわかること:葬儀の全体像と安心の知識
この記事では、「今さら聞けない」と感じているあなたのために、お葬式の基本的な流れから、よく使われる専門用語、そして事前に準備できることまで解説していきます。葬儀に関するあなたの不安がきっと解消され、いざという時にも落ち着いて対応できるようになるはずです。
葬儀の「基本の流れ」をまるわかり!【時系列で解説】
葬儀は、故人の旅立ちを見送る大切な儀式です。一般的な仏式葬儀を例に、その基本的な流れを時系列で見ていきましょう。
STEP1:ご逝去~ご安置(臨終から葬儀社への連絡まで)
故人が亡くなられてから、まず最初に行われるのが「ご安置(ごあんち)」です。
- ご逝去の確認: 医師による死亡確認が行われます。
- 葬儀社への連絡: 病院から自宅へ搬送するか、葬儀社の安置施設へ搬送するかを決め、葬儀社に連絡します。この時点で、複数の葬儀社に相談し、見積もりを取ることも可能です。
- ご安置: 故人を自宅や葬儀社の安置施設に運び、安置します。この際、故人の枕元に「枕飾り(まくらかざり)」を設けるのが一般的です。
STEP2:打ち合わせ~納棺(葬儀の準備と故人との別れ)
ご安置後、本格的な葬儀の準備に入ります。
- 葬儀の打ち合わせ: 葬儀社と、葬儀の形式(家族葬、一般葬など)、日程、場所、予算、故人の希望などを詳しく話し合います。
- 納棺(のうかん): 故人の体を清め(湯灌:ゆかん)、死装束を着せ、棺に納めます。故人が生前愛用していた品などを一緒に入れることもあります。この時間は、故人との最後のお別れのひとときとなります。
- 関係者への連絡: 親族、友人、職場など、訃報を伝えるべき範囲を決め、連絡します。
STEP3:通夜(故人を偲ぶ夜)
通夜は、親族や故人と親しかった人々が集まり、故人を偲び、夜通し付き添う儀式です。
- 開式: 導師(僧侶)による読経(どきょう)が行われます。
- 焼香(しょうこう): 参列者が順番に焼香を行います。
- 通夜振る舞い: 通夜後、参列者に食事(通夜振る舞い)が振る舞われます。
STEP4:葬儀・告別式(最後の別れと出棺)
葬儀・告別式は、故人との最後の別れを告げる最も重要な儀式です。
- 開式: 導師による読経、弔辞(ちょうじ)、弔電(ちょうでん)の奉読が行われます。
- 焼香: 参列者が焼香を行います。
- お別れの儀: 棺の蓋を開け、故人との最後のお別れをします。花などを棺に納めることもあります。
- 出棺(しゅっかん): 棺を霊柩車に乗せ、火葬場へ向かいます。親族が棺を運び、見送ります。
STEP5:火葬~収骨(お骨上げと埋葬)
火葬場で故人の遺体が火葬され、お骨を拾い上げます。
- 火葬: 火葬炉で故人の遺体が火葬されます。火葬には通常1~2時間程度かかります。
- 収骨(しゅうこつ)/骨上げ(こつあげ): 火葬後、残されたお骨を骨壺に納めます。二人一組で箸を使い、故人の足元から順に骨を拾い上げていきます。
- 帰骨: 収骨後、骨壺は自宅へ持ち帰ります。
STEP6:精進落とし(故人を偲ぶ食事)
葬儀の締めくくりとして、参列者や僧侶をもてなす食事の場です。
- 精進落とし(しょうじんおとし): 葬儀でお世話になった方々への感謝と、故人を偲ぶ意味を込めて食事を振る舞います。
これだけは知っておきたい!葬儀の「専門用語」を徹底解説
葬儀には、普段あまり耳にしない専門用語がたくさん出てきます。ここで主な用語を覚えておけば、いざという時も慌てずに対応できるでしょう。
葬儀の種類に関する用語
家族葬(かぞくそう)
親族やごく親しい友人など、少人数で行う葬儀。費用を抑えやすく、故人との時間を大切にしたい場合に選ばれます。
一般葬(いっぱんそう)
親族だけでなく、故人の友人、知人、会社関係者など、幅広い方が参列する一般的な葬儀形式。
一日葬(いちにちそう)
通夜を行わず、葬儀・告別式と火葬を一日で行う形式。時間的・金銭的負担を軽減できます。
直葬(ちょくそう)/火葬式(かそうしき)
通夜や葬儀・告別式を行わず、火葬のみを行う形式。最も費用を抑えられます。
葬儀の流れで使う用語
逝去(せいきょ)
人が亡くなることの丁寧な言い方。
ご安置(ごあんち)
故人の遺体を、葬儀を行う場所や自宅に一時的に安置すること。
枕飾り(まくらかざり)
故人の枕元に置かれる祭壇のこと。線香立て、ろうそく立て、花などが置かれます。
湯灌(ゆかん)
故人の体を清め、旅立ちの準備をすること。専門の業者や葬儀社が行います。
納棺(のうかん)
故人の遺体を棺に納めること。
弔問(ちょうもん)
故人の自宅や葬儀会場を訪れ、遺族にお悔やみを述べること。
供花(きょうか/くげ)
故人への供養の気持ちを込めて贈る花のこと。
弔電(ちょうでん)
葬儀に参列できない場合に、弔意を伝えるために送る電報。
香典(こうでん)
故人への供養の気持ちと、遺族の葬儀費用負担を軽減するために贈るお金。
喪主(もしゅ)
葬儀の主催者であり、遺族の代表者。
導師(どうし)
葬儀を執り行う僧侶のこと。
読経(どきょう)
僧侶がお経を読むこと。
焼香(しょうこう)
仏前で香を焚き、故人を供養する儀式。
出棺(しゅっかん)
故人の棺を葬儀会場から火葬場へ運び出すこと。
骨上げ(こつあげ)/収骨(しゅうこつ)
火葬後、残されたお骨を骨壺に納めること。
精進落とし(しょうじんおとし)
葬儀でお世話になった方々(僧侶や参列者)への感謝を込めて振る舞う食事。
葬儀後の手続きに関する用語
忌明け(きあけ)
故人が亡くなってから、一定期間の喪に服す期間が終わること。仏式では四十九日法要をもって忌明けとすることが多いです。
四十九日(しじゅうくにち)
故人が亡くなってから49日目のこと。この日に合わせて法要(四十九日法要)を行い、納骨や忌明けの区切りとします。
納骨(のうこつ)
火葬された故人の遺骨をお墓や納骨堂などに納めること。
永代供養(えいたいくよう)
お寺や霊園が、遺族に代わって永代にわたり供養や管理を行ってくれる供養方法。
後悔しないお葬式のために:事前に準備できること
いざという時に慌てず、後悔しないお葬式にするためには、元気なうちから少しずつ準備を進めておくことが大切です。
葬儀の希望を明確にする(エンディングノート活用)
あなたの希望をエンディングノートに具体的に書き残しておきましょう。
- 葬儀の形式(家族葬、一般葬など)
- 参列してほしい人の範囲
- 費用の上限
- お墓の種類や供養方法
- 遺影に使ってほしい写真
- 家族へのメッセージ
これにより、家族はあなたの意思を尊重し、迷うことなく葬儀を進めることができます。
葬儀費用の準備と見積もり
葬儀費用は、形式や規模によって大きく異なります。事前に概算を把握し、準備をしておくことが、家族の金銭的負担を軽減します。
- 複数の葬儀社から見積もりを取り、比較検討する。
- 葬儀費用をまかなうための貯蓄や保険などを確認する。
葬儀社との事前相談
多くの葬儀社では、生前相談を受け付けています。
- 葬儀の具体的な流れや費用について、プロから直接話を聞くことができます。
- 疑問点や不安な点を解消し、信頼できる葬儀社を見つける良い機会になります。
- 生前予約や生前契約ができる場合もあります。
まとめ:葬儀の知識は「安心」への第一歩
「お葬式って何をするの?」という疑問から始まったこの記事が、あなたの葬儀に対する不安を少しでも解消できたなら幸いです。葬儀の基本的な流れや専門用語を知ることは、決して「縁起でもない」ことではありません。むしろ、「もしも」の時に大切な家族を困らせないための、そしてあなた自身が安心して人生を全うするための「安心」への第一歩なのです。
この記事を参考に、あなたらしい終活を進め、後悔のないお見送りのために、ぜひ今日からできることを始めてみてください。
