「危篤」ってどんな状態?家族が知っていたい医学情報

「危篤」ってどんな状態? 危篤・臨終

危篤状態とは?知っておきたい医学の情報

危篤の定義:生命の危機が迫った状態

「危篤」という言葉を聞くと、誰もが「ただ事ではない」と感じるでしょう。しかし、具体的にどのような状態を指すのか、正確に理解している人は少ないかもしれません。「生命の危機が迫った状態」であり、具体的には、呼吸、心臓、脳といった生命維持に不可欠な機能が著しく低下し、回復の見込みが極めて低い状態を指します。バイタルサイン(呼吸数、心拍数、血圧など)や意識レベル、臓器の機能などを医師が総合的に判断し、危篤状態であるかどうかを判断します。

危篤と混同しやすい状態:重篤、終末期との違い

「危篤」と似た言葉に「重篤」や「終末期」があります。これらの言葉は、それぞれ異なる意味を持っています。

* **重篤:** 病状が非常に重い状態を指しますが、必ずしも生命の危機が迫っているとは限りません。治療によって回復する可能性も残されています。
* **終末期:** 回復の見込みがなく、死が間近に迫っている状態を指します。危篤状態を含む、より広い概念です。

つまり、「重篤」は病状の深刻さを、「終末期」は人生の最終段階を指す言葉であり、「危篤」は生命の危機が迫った、時間的な切迫感を表す言葉と言えるでしょう。

危篤の原因となる主な病気・疾患

危篤状態を引き起こす可能性のある病気

危篤状態は、様々な病気や疾患が原因で引き起こされます。

* **心疾患:** 急性心筋梗塞、重症心不全など
* **脳血管疾患:** 脳出血、脳梗塞など
* **呼吸器疾患:** 重症肺炎、呼吸不全など
* **癌:** 末期の癌による多臓器不全
* **感染症:** 敗血症など
* **外傷:** 交通事故などによる重度の外傷

これらの病気や疾患が進行し、生命維持に必要な機能が著しく低下することで、危篤状態に陥る可能性があります。

年代別に多い危篤の原因

危篤の原因となる病気は、年代によって傾向が異なります。

* **高齢者:** 肺炎、心不全、脳卒中など、加齢に伴う臓器機能の低下が原因となることが多いです。
* **中年層:** 癌、心疾患、生活習慣病などが原因となることが多いです。
* **若年層:** 交通事故などの外傷、自殺、稀な病気などが原因となることがあります。

家族が知っておくべき危篤時の対応マニュアル

病院からの連絡:伝えられる情報と確認すべきこと

「危篤」かどうかを判断するのは医師です。病院から危篤の連絡を受けた場合、動揺してしまうのは当然ですが、落ち着いて病院からの説明を聞き、必要な情報を確認することが大切です。病院から伝えられる情報としては、以下のようなものが挙げられます。

* 患者さんの状態(バイタルサイン、意識レベルなど)
* 危篤状態であるという診断
* 今後の治療方針(延命治療、緩和ケアなど)
* 家族への連絡状況

確認すべきこととしては、以下のようなものが挙げられます。

* 病院へ駆けつける時間
* 面会時の注意点
* 今後の治療方針に関する疑問点

わからないことや不安なことがあれば、遠慮せずに医師や看護師に質問しましょう。

家族への連絡:誰に、どのように伝えるか

危篤の連絡を受けたら、速やかに親族や関係者に連絡する必要があります。誰に、どのような順番で連絡するかは、家族の状況や考え方によって異なります。一般的には、配偶者、親、兄弟姉妹といった近親者から連絡することが多いでしょう。連絡する際には、以下の点に注意しましょう。

* **正確な情報を伝える:** 病院から伝えられた情報を、正確に伝えましょう。
* **簡潔に伝える:** 相手が動揺している可能性もあるため、簡潔に伝えましょう。
* **感情に配慮する:** 悲しみや不安を共有し、寄り添う姿勢を示しましょう。

病院での過ごし方:付き添う際の注意点と心構え

病院に駆けつけた後は、対象のご家族のそばに付き添い、できる限りのサポートをすることが大切です。付き添う際には、以下の点に注意しましょう。

* **静かに過ごす:** 患者さんが安らかに過ごせるよう、静かに過ごしましょう。
* **医師や看護師の指示に従う:** 治療の妨げにならないよう、医師や看護師の指示に従いましょう。
* **交代で付き添う:** 長時間付き添う場合は、交代で休憩を取りましょう。
* **患者さんに寄り添う:** 手を握ったり、話しかけたりして、患者さんに寄り添いましょう。

患者さんの状態によっては、会話ができない場合もあります。しかし、そばにいるだけでも、患者さんの心の支えになるはずです。

危篤状態からの回復:希望を捨てる前に知っておくこと

奇跡的な回復事例:可能性はゼロではない

危篤状態からの回復は、決して珍しいことではありません。医学の進歩により、かつては助からなかった患者さんが、奇跡的に回復するケースも増えています。もちろん、すべての患者さんが回復するわけではありませんが、医師の治療や説明によっては希望を持ちつつ、できる限りの治療を続けてもらうことが大切です。

回復を願う家族ができること

家族は、患者さんの回復を願う気持ちを、言葉や態度で伝えましょう。励ましの言葉をかけたり、好きな音楽を聴かせたり、思い出の写真を飾ったりするのも良いでしょう。また、患者さんが安心して治療に専念できるよう、環境を整えることも大切です。

もしもの時に備えて:終末期医療と意思表示

終末期医療とは:延命治療、緩和ケアについて

終末期医療とは、回復の見込みがない患者さんに対し、苦痛を和らげ、QOL(生活の質)を維持するための医療です。延命治療だけでなく、緩和ケアも重要な役割を果たします。

* **延命治療:** 生命維持装置(人工呼吸器、人工透析など)を用いて、生命を維持する治療です。
* **緩和ケア:** 痛みや苦痛を和らげ、精神的なケアを行う治療です。

患者さんの意思を尊重し、適切な治療を選択することが大切です。

リビングウィル、エンディングノート:自分の意思を伝えるために

リビングウィルやエンディングノートは、終末期医療に関する自分の意思を、書面で表明するためのものです。

* **リビングウィル:** 延命治療を希望しない場合、その意思を表明するためのものです。
* **エンディングノート:** 自分の希望や財産などを記録しておくためのものです。

これらの書面を作成することで、自分の意思を家族や医療関係者に伝えることができます。

まとめ:危篤という状況に向き合うために

「危篤」という状況は、誰にとっても辛く、受け入れがたいものです。しかし、現実を受け止め、患者さんと向き合い、できる限りのサポートをすることが大切です。医師や看護師からの説明や指示をよく聞き、適切な対応をとってください。